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川島織物セルコン

2017.04.16.

代表の塩田です

 

前回に引き続き休日返上の出張(?)です

通常はカーテンでお世話になっております

京都の老舗の川島織物セルコン様に伺いました

 

明治24年に国内全業種で最初の宮内庁宮内庁ご用達となり

現在でも皇室織物関連では7割のシェアを持つそうです

 

迎賓館、最高裁、歌舞伎座、NHKホールを始めとする舞台緞帳(どんちょう)は

平山郁夫、コルビジェ工房など多くの画家と連携した作品もあり

白鵬、稀勢の里などが愛用されている相撲のマワシまで手掛けられてます

糸から仕上げまでの自社一貫生産は世界にも類を見なく

当日も無数の社員の方々が手縫いをされておりこうした技術に支えられてます

 

「蚕の生糸は外敵からの保護の為に天然のUV素材」

「無名であった伊藤若冲をセントルイス万博に出展し世界に名を広めた」

「日本郵船の日光丸の船内装飾を手掛け、日本の造船技術向上に一役買った」

何を伺っても溜息が出る素晴らしい歩みを感じさせます

 

その中で最も印象的だったのが

間違えました

確かに工場に侵入されたら一大事とのこと

 

 

こちらの上部が切断された緞帳の写真です

 

この緞帳は皇室に納める品でした

一人1日手のひらサイズまでしか織ることが出来ず

ここまで半年以上の月日が経っていたそうです

当時は戦時で物不足からこれに使用した染料に疑惑が出たものの

技術陣から見ても染料の欠陥がわからない位でしたので

そのまま納品しようと会議が終わりました

 

その次の朝、緞帳がこのように切り裂かれておりました

 

切られたのは3代目社長の奥様で創業者の血筋でした

まだ女性の身分が低い時代で会議でも意見も言えないものの

このまま納品するのは信用を裏切ると決死の行動です

 

結果なんと皇室からはお咎め無く2年半も納期を頂戴しましたが

その間に品質管理の体制も創るようにと指示が出たそうです

 

こちらは工場併設の「織物文化館」入口に掲示されております

非常に良いお話で、また初心を想起させていただきました

業者様とのこうした良い御縁に、幸せな心地での帰途となりました

 

http://www.kawashimaselkon.co.jp/bunkakan/index.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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